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​ 東京オリンピックの感動がようやく冷めかけた1966年9月2日、横浜港が夕暮れる前に、綿サテンの白地に真っ赤なハイビスカス模様を大きく描いた、それまで着たことのない大胆なワンピースで変身し、私はピカピカの客船となったブラジル丸に乗った。

     赤い靴を履いて日本を出でゆきし

          女の子とおなじ波止場を立ちぬ

ブラジル丸
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